「あれ?ここ◯◯屋さんじゃなかったっけ」「こんなお店、前からあったっけ?」
下北沢の街を歩いているとき、見慣れたお店がいつの間にか知らないお店に変わっていた、ということはありませんか?

ここ数年は駅周辺の改修工事の影響で街の動線自体も顕著に変わっていますが、気に入っていたお店が閉店したり、通りの目印にしていた看板が消えて道に迷ってしまったりという経験は下北沢の人々なら誰もが経験しているのではないでしょうか。店は買い物やサービスを受ける場であると同時に、景色の一つとして見るものでもある気がします。
それにしてもコロコロ変わり過ぎだと思いませんか?なぜ下北沢のお店はこんなに入れ替わりが激しいのでしょうか?考えられるポイントはいくつかあります。
1. 賃料が高い
下北沢は新宿・渋谷からも電車一本でアクセスでき、カルチャーの発信地として東京・関東圏以外でも認知度の高い街です。そのため賃料も高く、駅前の一等地や商店街の路面店で営業を続けるにはそれ相応の売上が必須。かといって、駅から離れたり奥まった所に店を構えると多少賃料は下がるものの、周辺は住宅地ですから今度は人の流れがなくそもそもの売上すら怪しい、とドツボにはまりかねません。

景気よく立ち上げたは良いものの、お店の体力が続かずあっという間に閉店、というケースはたびたび目にします。そういった意味ではやや特殊で攻略が難しい街なのかな、とも思います。
2. 建物が古い
コロコロ変わるのとはまた違いますが、建物の老朽化による取り壊しで姿を消すお店が増えているのはまさにここ数年のこと。ちょうど駅周辺の再開発も始まり、この機会に建て替え・取り壊しをするビルが多くなっています。北口の駅前食品市場も昨年取り壊しがありました。

下北沢は昭和初期に小田原急行と帝都鉄道(現在の小田急線・京王井の頭線)が開通して以来の商業地ですから、80〜90年経つ今がちょうど2回転、3回転目にあたる建て替え期とも言えるのではないでしょうか。避けられないこととはいえ、老舗の閉店や人気店の立ち退きは一時代の終わり、街の変化を強く感じる瞬間ですね。
3. 事業計画が甘い
ひとえに環境だけのせいではなく、お店側も考えるべきところはあります。
補償金も平均して家賃20ヶ月分を求められていたのが、この数年で10ヶ月分へと減少。新規店舗参入の障壁がぐんと下がりました。軍資金を貯め、手堅い事業計画を立てるなど入念な下準備をせずともお店が出せる状況になったのです。
新しい世代がチャンスを掴みやすくなった、という点ではうれしい話ですが、競争の激しいシビアな街であることには変わりありません。適当な事業で高い家賃を払い続けられるほど甘くはないので、すぐ閉店に追い込まれる店舗が増えてしまっている、というのもここ数年でみられる実状です。

それぞれお店によって事情は異なりますから、他にも考えうる要素はありますが、このあたりのポイントは当てはまるケースが多そうです。代謝の良さが下北沢の街に活気を与えていることも事実ですし、再開発によって街の姿や往来する人が変わっていくのも世の常。とはいえ、もう少し持続性のある街になっても良いんじゃないかな、と思ってしまう今日このごろです。







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