駅の出口が大幅に変わり、街全体の動線が変わったと話題の下北沢。たしかに商店街を歩いていても、人通りの増えたエリアと減ったエリアがあるような気がしています。詳細なデータは手元にないので、実際に街を歩いて現在の人の流れを見てみました。

一番街商店街：カレー屋とタピオカ屋にだけ人が群がる

駅の大型改修が始まってから取り壊しや建て直しが続発している一番街商店街ですが、今のところそこまで人の流れが大幅に増えた印象はありません。

ウィンドウショッピングですらなく、わりとサクサク通過している印象があります。葬儀店や酒店、呉服店など専門店が多いせいでしょうか。古くから地元に根付くお店が今なお多く営業しているのは、一番街の特徴と言えるでしょう。

そんな中でいつ見ても人が溢れかえっているお店があります。「Rojiura Curry SAMURAI.」です。人気店ながら席数がさほど多くないためか、ランチタイムは常に5〜10組は平気で並んでいる印象。夏場はどうか熱中症に気をつけて……。

姉妹店の「Mikazuki Curry SAMURAI.」、その奥の「カレーの惑星」も週末はもちろんのこと、平日でも行列覚悟の人気店です。遠くから見ても長蛇の列ができているのが分かるほどの人だかりです。

そして今もう1箇所人が混み合っている場所といえば、一番街の栄通りではないでしょうか。通り沿いだけでタピオカ店が立て続けに4店舗オープン、コーヒー屋さんやレモネード屋さんも並んでいるドリンク通りへと様変わりしました。このブームがいつまで続くか分かりませんが、まだテナントの入っていない空き店舗が通り沿いにいくつかあるんですよね。まさか……ねえ。

しもきた商店街：ウィンドウショッピングの街、全体的に滞在時間長め

旧北口周辺のしもきた商店街は、細い路地にファッション系のお店が密集しているのが特徴。特に店先まで商品を出している積極的なお店が多いです。そのためか、どこもかしこも見どころが多くて常に渋滞しがち。

パンケーキのお店「FLIPPER’S」はブームが落ち着いた今でも圧倒的な人気で連日行列必至。周辺には靴屋さんや大きめの古着屋さんが並んでいます。

ここはしもきた商店街の中では（いや、下北沢全体の中でも？）比較的幅のある通りですが、それでも最近では週末になると混み合って思うように進めないことがあります。人出の総数としてはさほど多くないのかもしれませんが、一定の距離間の滞在時間はどの商店街よりもしもきた商店街が長いように私は思います。

小田急線東口・井の頭線中央口改札周辺：新たな待ち合わせスポットに

下北沢の待ち合わせといえば南口改札前が定番だったのは昔の話。南口が閉鎖され、路頭に迷っていた方々にはぜひ知っておいていただきたい話。

小田急線東口、また井の頭線中央口を出たところはかなり広いスペースを確保されています。駅周辺エリアや小田急線路跡地の開発が半ばゆえの広さなのかもしれませんが、ここで待ち合わせをしている人をかなり多く見かけるようになりました。

駅を目指す人に対して、ここでチラシを配る人もかなり増えてきました。あくまで感覚値ですが、駅を出てすぐ目に入るエリア、そして待ち合わせをしている間に目に入るエリアとしてあずま通り商店街の一帯はかなり価値が見直されるのではないかという印象があります。

あずま通り商店街：予想に反しまだのんびりムード、しかし人の流れは着実に増加

では噂のあずま通り商店街はどうでしょう。ここもやはり昔からのお店があったり、またマンションなども一部にはあるので全体の雰囲気としてはまったりのんびりムード。目立つ新店もこれといって出ていませんし、雰囲気自体は駅が変わった今も大きく変化していないようです。

しいて言えば本多劇場前の飲食店が多く入るビル、澤田ビルの店舗入れ替わりがこのところ立て続けに起きていることぐらいでしょうか。オーナーが先読みをして賃料を見直しているのか、この絶好の立地を逃すまいと飲食業界の方々が目をつけているのか……。

実際、東口・中央口を出てスーパーオオゼキの前を右折したこの十字路は連日かなりの人通りがあります。この写真で左右に走っている道は自転車・自動車の交通量も多いので少しヒヤッとする瞬間も少なくありません。数年前に比べて確実にこの周辺は人が増えました。

そのせいと一概には言えませんが、ここ最近は週末になると「珉亭」の行列もすごいですね！下北沢の再開発によって数年以内に閉店するという噂がたびたび出ていることも影響しているのでしょうか。それに関しては詳しい情報はまだ出ていません。