小田急線跡地、世田谷代田方面も着々と開発が進み、新しい建物がどんどん建っていきますねー。まだ入っていないお店もたくさんあってなかなか追いつきませんが、毎日開拓するのが楽しいです。
「NANSEI PLUS」を抜けたカーブのところに、ポツンと平屋が建っているのが気になります。お店にしては中身がスッカスカなんだよなあ。何だろう。
ぎゃーーーー!!!!!!!!
さ、猿の、手…………?今にも動き出しそうな指の曲がり方ですが、じっと動きませんね……。
「ポーン、ポローン」
ヒッ!!!!!
ぴ、ピアノが、勝手に、鳴っている!!!!!!!!
実は、ここは「SRR Project Space」というアートギャラリー。5月28日にオープンしたこのギャラリーで杮落としを務めるのが田村友一郎さんの展示「アニマルスピリット/Animal Spirits」です。
かつて実在したジャズ喫茶をモチーフに「道具と手が出会う、ときに生じるのは知性か野生か?」という問いを掲げ、猿がピアノの前に座って実際に奏でた演奏を自動演奏で再生しています。これは果たして野生の勘で鳴らした音なのか、それとも彼なりの知性に基づいて演奏された音楽なのか。想像力を掻き立てます。
それに、「かつて実在したジャズ喫茶」「猿」といえば……下北沢ならではの展示ですね。
ある世代から上の方々には分かるかもしれませんが、かつて動物園では猿が小さな電車の車掌に扮し子どもたちを乗せて走る「おサル電車」という遊具がありました。野生と知性の邂逅のモチーフとして、壁には電車のハンドルも飾られています。
「もしも……?」もいろいろ考えたくなるし、「それはあるべき姿なのか」といったモヤモヤも残る、非常にシンプルながら想像の余白が広い作品でした。
展示は1か月ごとに「序・破・Q」として形を変えながら進行するとのこと(「Q」だけに……ということですかね)。現在は「破」のフェーズで、7月31日までこの状態の展示が観られるそう。8月4日からはまた新たなフェーズに変わり、「サルの手が人間と同化する」とのこと。な、何が起きるんだろう。次の展開も観てみたくなりました。
しかし、シャッターも何もなさそうなギャラリーですが、夜中もこの状態なんですかね……何も知らず夜中にこのギャラリーを覗き込んだら、私だったら泣いちゃうなあ(笑)。
常駐されているギャラリースタッフの方に声をかけると丁寧に説明してくれるので、「アートには詳しくない」「難しい作品は苦手」という方も気軽に覗いてみてください。入場無料です。
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