「あっちでもない、こっちでもない」とフラフラ歩き回るのが私のお昼のルーティン。でも最近ずっと心の片隅に引っかかっていたお店が1軒ありました。人気カレー店と人気ラーメン店に挟まれ、黙々と頑固な味を守り続けている洋食店「ウェスト」です(ラーメン屋さんの提灯にピントが合ってウェストの看板がぼやけてしまった……ごめんなさい……)。
店内は至ってシンプル。壁にメニューを貼るようなこともしていません。昔実家で見たような、家庭的な温かみのある椅子とテーブル。4つのテーブルが埋まると「満席です」とお断りせざるを得ない、こじんまりとしたお店です。
メニューの手書き文字が味わい深いです。現代にないおしゃれさを感じます。メインメニューに並ぶのはすべて単品で、ライス・味噌汁は別売り。時間制限のないランチセットが2種類あるということなので、そちらをお願いすることにしました。
こちらがランチのBセット(1,150円)。ハンバーグ、ポークカツ、海老フライのプレートにごはんが付いています。ちなみにAセットはハンバーグ、魚フライ、ソーセージで1,000円です。海老フライに惹かれてBにしちゃいました。
肉汁ジュワ~とか、半生ふわふわとか、バズや映えとは一線を画したハンバーグ。玉ねぎの存在感と表面の焼き目の香ばしさに、母が作ったハンバーグが思い起こされてとても懐かしいです。ポークカツも海老フライもザクザクとした衣にソースがよく合います。
そして個人的には添え物のカレースパゲッティが懐かしさの最高峰!塩気とスパイスの香りがちょうど良く、ライスが進みました。スパゲッティでごはんを食べる、これぞ昭和の子どもの大好物。
ぺろりと食べきってお店を出ると、メニューの数々を描いた大きなパエリア鍋が見送ってくれました。かわいいなあ。
何かがずば抜けてうまい!という印象はないのですが(失礼)、ときどき帰ってきたくなる。そう、「帰る」という表現がぴったりな懐かしさを持つ洋食屋さんです。下北沢の喧騒から抜け出して、落ち着いたランチタイムを過ごしたくなったら立ち寄ってみてはいかがでしょうか。ごちそうさまでした。
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