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女子大生が不動産業界でアルバイトをして思ったこと

女子大生が不動産業界でアルバイトをして思ったこと

私が不動産管理会社であるウィルステージでアルバイトをしようと思った理由は恥ずかしながら単純で、「飲食系は疲れた…。事務の仕事がしてみたい。」ただそれだけです(代表ごめんなさい笑)。 しかし、一度不動産業界に足を踏み入れると、たとえわずかな一足であっても、多くの発見がありました。それは不動産に関わる仕事をする者として、消費者目線が覆されたことが一番大きな原因だと思います。 年度末で退職するということもあって、そんな「女子大生が不動産屋でアルバイトをして思ったこと」をこのコラムに少しまとめてみたいと思います。

まず最初に、私がウィルステージに入社する前に不動産に関して信じきっていたことをいくつか挙げます。

私が入社前に信じていたことーその1

「大手仲介チェーンに行けば間違いない」

これは、いわゆるエイ○ルやア○マンなど、CMで頻繁に目にする仲介業者のことです。「テレビでよく目にする=安心できる」の思考回路で、実際に自分の部屋決めもこれらのような大手の不動産屋を介していました。 きっと私と同じような考えを持っている方も多いはず。つい最近も、「不動産屋でバイトしてるんでしょ?やっぱり、大きいお店で決めた方がいいんだよね?」と友人に質問されました。 引っ越しは数年に一度のイベントですし、一度にかかるお金も大きい。そのため「テレビでよく目にする=安心できる」という考えはより強いものとなっているような気がします。

私が入社前に信じていたことーその2

「賃貸契約にぼったくりはない」

部屋決めで不必要なお金を上乗せされているなんて、夢にも思いませんよね?例えば居酒屋だったら、ぼったくりはよくある話ですし、「この店はなんだか怪しいぞ?」とアンテナを張っておくことができるかもしれません。ですが、用心深い方でなければ、賃貸「契約」という重々しいやりとりで不正が行われているとは想像すらしないのではないでしょうか。

私が入社前に信じていたことーその3

「家賃は値切れない」

部屋は電化製品とは違って、販売元(大家さん・不動産屋)との関係が長く続きます。別の表現を使えば、賃貸契約は人と人の関わりで結ばれるものだと自らのマンション探しで私は感じました。 それなので、遠慮して家賃交渉を試みたことがない、「安くしてくれ」なんて言える雰囲気じゃあないと感じている借り主さんがほとんどでは?

簡単に言うと、上記3点が「間違いだった!」と入社後に気付いたわけですが、続いてどのように間違いだったのか詳しく記していきたいと思います。

私が入社後に発見したことーその1

「『大手業者=安心・安全』は間違い!」

この業界に入らなければ知りうることのなかった知識。それは、「おとり広告」の存在です。 おとり広告(釣り物件)とは、すでに満室となっている物件、あるいは自社では取り扱いのできない物件を「見栄えがいいから」と掲載すること。つまり、実際にはお客様に紹介できない人気の部屋を店頭やネットに掲載し、お客様を呼び寄せ、違う物件を申し込ませるという手口です。

例えば、私がおとり広告に気づかず「○○不動産の△△という物件が気に入ったので」と○○不動産に問い合わせをすれば、「とりあえず来店してください!」と返答され、実際に店に行けば「△△は終了しました。その代わりに××という物件はどうですか?」となるわけです。 しかも、そのおとり広告は他社専属物件を無断に掲載している場合もあるのです!

不動産会社である弊社も多くの被害にあっています。具体例を挙げると、○○不動産から「△△という物件をネット掲載していいですか?」という電話が頻繁に来るのですが、それを断ると、後日勝手に弊社専任物件がHPに載せられていたなんてことが絶えません。 不動産屋が被害に遭うだけならまだいいのですが、お客様にも大きな損失が起こりえます。

先日、某大手仲介業者で「2部屋仮申し込みしているのですが…」という男性がウィルステージに来ました。「申し込み後にネットサーフィンをしていたら、たまたまウィルステージの物件にもっと良い部屋を見つけたので」来店してくださったそうです。しかし、よく話を聞くと、「予めネットで確認した部屋を希望して某大手に行ったが、もう埋まっていた。その後、他の部屋を紹介され2部屋申し込んだ」とのこと。 「おとり広告」でお客さんをおびき寄せ、さらには「すぐに」「2部屋」申し込みをさせ、逃げられないようにする囲い込みの手法です。

これは、お客様のより良い部屋探しの妨害でしかありません。 大手業者といえども、目先の利益優先で借り主さんの理想の部屋探しに寄り添ってはくれない場合もあることが第一の発見であり、憤りでした。

私が入社後に発見したことーその2

「初期費用ぼったくりを疑う習慣を!」

次に入社後に知ったびっくりな手法は「礼金上乗せ」です。文字通り、大家さんが指定した礼金をさらに増額することです。 最近は礼金なしの物件も増えていますよね。それを良いことに、「礼金0ヶ月→1ヶ月」「礼金1ヶ月→2ヶ月」にしてしまう業者がいるのです。「消毒代」などの謎の名目を設けて礼金を増額している場合が多いので、その時は要注意!もちろん、その余分な礼金はその業者の懐に入ってしまいます。 残念ながら礼金上乗せをしている業者は常習犯です。

そして、上述の大手の不動産屋でも、礼金上乗せをしているところはたくさんあります。このようなぼったくりの被害に遭わないようにするためには、お客様が自分自身の目で良い業者・悪い業者を判別し、悪いお店に行かないようにするしかありません。

信頼できる業者というのは(一概には言えませんし、これは私の主観ですが)、

1.住みたい町に根付いた「地域密着型」の不動産屋であること
2.自社専属物件の集客に力を入れている会社であること

の2つがある程度の判別指標になるのではないかなと感じています。あるいは、
弊社代表によれば

志村
HPにお客さんの顔写真とそのコメントを載せているようなところはやめた方がいい。

とのことです(笑)。

志村
こういう事も大事な個人情報だからね

最近はどの業者もネットに物件を掲載をしていますから、A社で申し込みしようとしている物件の費用がB社ではどうか?と比較してみるのも一つの手です。 不動産屋を自分の目で選ぶというのはなかなか難しいことだとは思うのですが…。常に「賃貸のぼったくりはあり得る!」ということを頭の隅に置いて、自身の感覚として「誠実そうな」・「親切な」業者を選ぶよう心がけたいものです。

私が入社後に発見したことーその3

「家賃は値切れる時もある」

最後は耳寄り(!?)な発見です。部屋決めという大きな買い物、ましてや固定資産を借りるわけですから、値段を下げてもらうことは不可能だと私は思っていたのですが…。 しばらく契約に至っていない物件や、大家さんによってはわずかな値下げができる場合があることを知りました。ただし、値段交渉にもコツがあると私は思っています。

1.元付の不動産屋に行くこと。

元付とは、大家さんから直接物件を預かっている不動産業者のことです。大家さんとの距離も近く、業者を通じて大家さんに交渉してもらえる可能性があります。

2.真摯な態度で業者に接すること。

大家さんに家賃交渉をするかしないかは不動産屋が決定権をもっています。印象の良いお客さんならば「交渉してみようか」となりますし、その逆のお客さんなら「大家さんからの信頼を失いかねない」と交渉を拒否されてしまいます。 想像以上に、不動産屋はお客さんの人柄を見ています。「ちゃんと家賃を払ってくれそうか」「ルールを守ることができそうか」「近隣の住人と人付き合いできそうか」などなど。仕事のパートナーである大家さんに迷惑がかからないよう、契約してくれるなら誰でもいいというわけではないのです(誰でもいいという業者もあるかもしれませんが笑)。

結論として

残念ながら、「不動産業界っていい業界だなあ!」というよりかはむしろ、「なかなか黒い業界だなあ…(汗)」というのが総じて強く思うことです。

この大きなイメージの転換は、仲介業が私たちの暮らしを扱うものでありながら、実際に世話になる機会がほとんどないことに依るのかなと考えています。毎日テレビやラジオで仲介業者のCMを耳にしますし、町中にもたくさんの不動産屋が建ち並んでいます。

それでも、実際に不動産業者と関わるのは2年に1度あるかないか。だからこそ、お客さんが深く介入することのない業界だからこそ、悪いことが横行するのかな〜などと素人目に思っています。 さて、不動産のプロの方々からしたら非常に稚拙なコラムと烙印を押されてしまうかもしれませんが、それでもこれが私の率直な思いです。 消費者目線を脱するという自身の経験としても、あるいは、得た知識を知人たちに還元できるようになったという意味でも、不動産に関するお仕事ができて本当に良かったと思っています。

ステマに近い言い方ですが(笑)、悪徳業者が蔓延っているなかで、弊社代表やその親しい経営者さん達のような、借り主さん・貸し主さん・住人全ての人のことを考えて賃貸事業をしている人もいます。良い住まいは人の生活の基本ですから、出来るだけ多くの人が、良い不動産屋で納得のいく部屋探しができることを願っています。(枝 朱梨)

    追伸 現在スタッフ募集中です。

これを読んでちょっと気になった方は是非チェックしてみてください。

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